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テーマ
労働時間の管理


事例
パートで働いている。職場には8時30分までに着き、9時から開店。
15時に閉店し、16時に帰路につく。週6日その店で働いている。

どこからどこまでが労働時間?


考察のポイント
法定内労働時間 就業規則 時間外労働時間 36協定



労働基準法32条では、


使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

 2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について
   8時間を超えて、労働させてはならない。



と記されています。




といっても、労働現場は各企業ごとに異なっているので 一定の場合には例外が認められます。



企業が、週40時間 1日8時間という法定労働時間を超えて労働者に働いてもらう場合には、

36協定という書面を労使間で締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。



※ 36協定を締結せずに、週40時間、1日8時間以上働かせたら 

 企業は 6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金に処せられることもあります。
 
 (労働基準法119条)




ですので、まずはこの1日の労働時間から検討していきましょう。

本件の場合に争点になってくる点は

8時30分 から 9時まで および 15時 から 16時まで の間です。




労働時間を判断する基準は、

客観的に見て 使用者の管理・指揮命令下にあったかどうか という点です。





1.使用者の管理・指揮命令下にあった場合


8時30分から16時まで勤務している ということなので、各日につき労働時間は



法定労働時間   6時間30分 < 8時間

休憩時間     1時間

時間外労働時間  0時間


と考えられそうです。



週6日勤務であれば、各週につき

39時間 + 0時間 = 39時間 < 40時間 就労となります。

時間外労働の問題は生じていません。







2.使用者の管理・指揮命令下になかった場合


9時分から15時まで勤務している ということなので、各日につき労働時間は



法定労働時間   5時間 < 8時間

休憩時間     1時間

時間外労働時間  0時間


と考えられそうです。



週6日勤務であれば、各週につき

30時間 + 0時間 = 30時間 < 40時間 就労となります。

この場合も時間外労働の問題は生じていません。




なお、両方のケースとも、1週間当たりの就労時間が30時間を超えているので、

雇用保険や社会保険への被保険者に該当するかも考慮する必要があります。

 
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